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※アフィニトールの結節性硬化症における効能又は効果は「結節性硬化症」です。

疾患概要

結節性硬化症の特徴

結節性硬化症(Tuberous Sclerosis Complex:TSC)は、ほぼ全身の臓器に過誤腫と呼ばれる良性腫瘍が形成される常染色体優性遺伝性疾患で、プリングル(Pringle)病とも呼ばれます(図1)。厚生労働省の難治性疾患克服研究事業(臨床調査研究分野)の対象疾患に指定されています。

古くは、精神遅滞、てんかん発作、顔面の血管線維腫が結節性硬化症の三主徴とされましたが、検査技術の進歩にともない三主徴すべてを満たす患者は29%程度と判明したことから、これら三主徴が必ずしも高頻度あるいは特異的なものではないと考えられるようになりました。

また、結節性硬化症は臨床症状の現れ方や重症度に個人差が大きく、年齢期によっても現れる臨床症状が異なることが特徴です。

図1 結成性硬化症で発現する過誤腫および症状

結節性硬化症の原因遺伝子による発現機序

結節性硬化症は、原因遺伝子であるTSC1遺伝子またはTSC2遺伝子の変異により発病することが明らかになっています(図2)。TSC1タンパク質またはTSC2タンパク質は脳、腎臓、肺など多くの臓器および組織に広範に発現しているため、これらが変異することによりmTOR活性が上昇し、細胞増殖亢進による病変や腫瘍形成、血管新生など、さまざまな症状が全身性に出現すると考えられています。
また、原因遺伝子(TSC1遺伝子またはTSC2遺伝子)が明らかになったとはいえ、遺伝子診断によるTSC遺伝子変異の検出率は85~90%であり、遺伝子変異の検出されない症例も認められています。そのため、TSC遺伝子変異の有無や遺伝子型を根拠とする確定診断が完全ではないことから、結節性硬化症はいくつかの臨床症状を組み合わせて診断されます。

図2 結成性硬化症の発現機序図2 結成性硬化症の発現機序

結節性硬化症の治療

現在、結節性硬化症の根治的治療はなく、治療は個々の臨床症状への対症療法がおこなわれています。対症療法は外科的処置が中心で、抗てんかん薬を除き、これまで薬物治療はありませんでしたが、2012年11月よりmTOR阻害薬アフィニトール®(一般名 エベロリムス)が使用可能になりました。また、リンパ脈管筋腫症の治療薬として、mTOR阻害薬シロリムスが2014年12月より使用可能になりました。

監修:鳥取大学名誉教授 大野耕策 先生

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