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※アフィニトールの結節性硬化症における効能又は効果は「結節性硬化症」です。

検査とモニタリング

結節性硬化症の臨床症状に対する検査

結節性硬化症は、TSC遺伝子の異常が原因で、mTOR活性の制御機能が利かなくなり、全身に多岐にわたる症状を呈しますが、その出現症状は年齢によって異なり、さらに症状の重症度も多様であることから、経過観察中に必要な検査も多岐にわたります。

すなわち、各臨床症状にはCT、MRI、眼底検査などの画像検査をはじめ、必要に応じた各種検査が用いられます(表1、表2)。症状が確認された場合には各科専門医に相談することはもちろんですが、モニタリングの段階からの連携も重要です。

表1 結節性硬化症の臨床症状に対する診断時の検査 / 検査項目

臨床症状 検査 目的・対象など
SEGA等の脳腫瘍 CTまたはMRI ・確定診断
・SEGAの疑い
てんかん EEG*1 ・てんかん発作の検査
皮膚 Wood灯検査*2 ・初期診断時
 ※白斑は暗室で検出しやすくUV下で最もよくみえる
眼底検査 ・確定診断
心臓 心エコー検査 ・小児の確定診断
・心横紋筋腫の疑いのある場合
ECG*3 ・初回診断時、不整脈
胸部CT ・無症候性の成人女性:診断時
・肺LAMの症状がある女性:6~12ヵ月ごと
肺機能検査 ・肺LAMの症状がある女性:6~12ヵ月ごと
腎臓 腎臓超音波検査 ・新たに診断された小児
・年長児・成人:1~3年ごと
腎機能検査 ・多発性嚢胞腎の小児
・広範囲の腎障害がある成人

LAM:リンパ脈管筋腫症、SEGA:上衣下巨細胞性星細胞腫

*1 EGG(electroencephalogram):脳波
*2 Wood灯(ブラックライト)は365nmの長波長紫外線であり、色素低下と色素脱失の鑑別に役立つことがある
  (白斑の色素脱失はアイボリーホワイトの蛍光を発するが、色素低下性病変ではそのような蛍光を出さない)。
*3 ECG(electrocardiogram):心電図

Yates JR. Eur J Hum Genet 2006; 14: 1065-1073より改変

表2 結節性硬化症の臨床症状の症状モニタリングのための検査

症状検査法検査の頻度
1.脳症状
SEGA  a. 増大傾向(-)

    b. 増大傾向(+)
    c. 脳圧亢進症状(+)

画像検査(CTやMRI)

(専門医を受診)
(専門医を受診)

6ヵ月から
1年に1回
2.腎症状
腎AML 1)腫瘍径< 4cm
      a. 自覚症状(-)
      b. 自覚症状(+)症状消失
      c. 自覚症状(+)症状持続  
    2)腫瘍径≧ 4cm
      a. 自覚症状(-)増大傾向(-)
               増大傾向(+)
      b. 自覚症状(+)
腎癌


画像検査(CTや超音波)
画像検査(CTや超音波)
(専門医を受診)
(専門医を受診)
画像検査(CTや超音波)
(専門医を受診)
(専門医を受診)
(専門医を受診)


年1回
6ヵ月ごと



6ヵ月ごと
3.呼吸器症状
肺LAM  労作時呼吸困難(-)


    労作時呼吸困難(+)
    気胸

HRCT、精密肺機能検査
(FEV1、FEV1/FVC、DLco)

(専門医を受診)
(専門医を受診)

年1回
4.心症状
心横紋筋腫 無症状

      重篤な症状

心エコー
*加齢とともに縮小消退
心電図によるフォロー

年1回

必要に応じて

結節性硬化症の診断基準・治療ガイドライン作成委員会; 金田眞理, 他.:日皮会誌 2008; 118: 1667-1676より作表

参考文献
Yates JR. Eur J Hum Genet 2006; 14: 1065-1073
結節性硬化症の診断基準・治療ガイドライン作成委員会; 金田眞理, 他.:日皮会誌 2008; 118: 1667-1676

監修:鳥取大学名誉教授 大野耕策 先生

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