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※アフィニトールの結節性硬化症における効能又は効果は「結節性硬化症」です。

アフィニトール®の使い方と副作用対策

投与前の注意事項

投与前の適正な患者選択においては、アフィニトール®の臨床試験成績をご確認・ご理解いただいたうえで、添付文書や適正使用ガイドの【警告】【禁忌】【慎重投与】【その他投与に際して注意が必要な患者】【効能・効果】の項ならびに「投与前チェックリスト」をご確認ののち、本剤投与が適切な患者を選択してください。
また、投与に際しては【用法・用量】【用法及び用量に関連する使用上の注意】ほかをご参照のうえ投与をおこなってください。

ここでは、投与前に確認する検査項目について、簡単にご紹介します。詳細は適正使用ガイドをご覧ください。

【投与前におこなう検査】

  • 胸部CT検査をおこない、間質性肺疾患(肺臓炎、間質性肺炎、肺浸潤等)の陰影の有無について確認してください。

  • 感染症に罹患していないか確認してください。

    ◎肝炎ウイルスについては感染又は既往の有無についても確認してください。

    ◎結核等の感染又は既往の有無についても確認してください。

その他、投与前におこなう検査(EXIST-1、EXIST-2試験の基準を参考に設定)

  • 骨髄機能検査(好中球数、血小板数、ヘモグロビン)

  • 腎機能検査(血清クレアチニン)

  • 肝機能検査(トランスアミナーゼ濃度、血清ビリルビン)

  • 脂質代謝検査(空腹時血清コレステロール、空腹時トリグリセリド濃度)

  • 糖代謝検査(空腹時血糖値)

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アフィニトール®の主な副作用とその対策

アフィニトール®投与に伴う主な副作用として、適正使用ガイドには以下が掲載されています。ここでは、特に口内炎、感染症、間質性肺疾患についてご紹介します。詳細は、適正使用ガイドをご覧ください。

≪特に頻度の高い副作用≫

口内炎

感染症

≪特に注意すべき副作用≫

間質性肺疾患(肺臓炎、間質性肺炎、肺浸潤等)

≪上記以外の主な副作用≫

腎障害
高血糖、糖尿病
脂質異常
皮膚障害
貧血、ヘモグロビン減少、白血球減少、リンパ球減少、好中球減少、血小板減少

口内炎

〈本剤の投与にあたって〉

  • 本剤の投与により、口内炎、口腔粘膜炎、口腔内潰瘍等が現れることがあります。

  • 異常が認められた場合は、アフィニトール®適正使用ガイドの「減量・休薬基準/治療指針」の項を参考に休薬又は減量するなど適切な処置をおこなってください。

  • ここでは、おもな臨床所見、患者への指導、治療方法をご紹介します。詳細は、アフィニトール®の投与を適切かつ安全におこなっていただくために、アフィニトール®適正使用ガイドや各種資材を用意していますので、そちらをご覧ください。

〈おもな臨床所見〉

  • 口内炎の早期発見には、患者の自覚的症状を十分に把握すること、および患者や家族自身で口腔内を毎日観察することが重要であることを指導してください。

■自覚的症状、他覚的症状

自覚的症状他覚的症状
自覚的症状 口腔内の接触痛・出血・冷温水痛  咀嚼障害
口腔乾燥             嚥下障害
口腔粘膜の腫脹          味覚障害
開口障害
他覚的症状 口腔粘膜の発赤   潰瘍
紅斑        偽膜
びらん       出血
アフタ

厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル:抗がん剤による口内炎(平成21年5月)
[ http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1l09.pdf ]より引用

〈患者・保護者への指導〉

  • アフィニトール®投与開始時には、患者・保護者に口内炎がおきる可能性がある点を説明し、毎日口腔内を観察して異常があった場合には、主治医や看護師、薬剤師に伝えるように指導してください。

イラスト 患者・保護者への口内炎のセルフケアの指導

患者・保護者への指導

患者・保護者によるセルフケアでは、以下の点を指導してください。

  • 口腔内を注意して観察する。
  • 粘膜の変化(紅斑、潰瘍、出血等)をみつけたら主治医や看護師、薬剤師に連絡する。

〈治療方法〉

  • 口内炎には確立した治療方法はありません。口内炎ができる前からセルフケアを患者に指導するとともに、症状にあわせた対症療法をおこなってください。

  • ・含嗽剤等による保存的処置(口腔ケア)

    ―最低1日3回、できれば1日8回の含嗽による口腔内保清、保湿および消炎鎮痛、組織修復、ブラッシング(歯みがき)等の口腔ケアを継続することが大切です。
     口内炎の予防としても有効なため、口内炎ができる前からおこなうよう患者に指導してください。

  • ・消炎および鎮痛薬

    ―疼痛の程度によって、局所麻酔薬による含嗽のほか、アセトアミノフェン又は非ステロイド性抗炎症薬(解熱消炎鎮痛薬:NSAIDs)、麻薬系鎮痛薬、副腎皮質ホルモン剤などを使用します。

  • ・粘膜保護

    ―口腔内の乾燥は口内炎の発生や増悪因子と関連があるため、含嗽や保湿剤による保湿に努めます。

〔参考〕
■口腔ケア対処例

使用薬剤使用目的使用方法
デキサメタゾン軟膏(口腔用軟膏)1日1~数回 びらん又は潰瘍を伴う口内炎 アフィニトール®で発症する粘膜炎は、アフタ性口内炎と同じ病態。潰瘍面に塗布すると接触痛が軽減する。
生理食塩水(NaCl 9gを水1,000mLに溶解)の含嗽水 口腔ケア介入が困難な程の重症口内炎、口腔乾燥 頭頸部領域の放射線化学療法、造血幹細胞移植時の重症口内炎に対して1日5回~8回嗽水する。口内炎で疼痛が強い場合も、粘膜の刺激が少なく含嗽できる。
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として10mgを水または微温湯500mLに溶解した含嗽水(2%重曹水、1日量) 手術周術期の口腔ケア、咽頭炎、扁桃炎、口内炎 一般的な軽度の口内炎、粘膜炎に対して1日5回~8回含嗽する。粘膜保護、創部治癒促進作用があるが、消毒作用はない。
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として10mg、グリセリン60mL、水500mLに溶解した含嗽水に、リドカイン塩酸塩
(1mL中40mgの液剤)
5mL/10mL/15mLのいずれかを添加した鎮痛剤入り含嗽水
口腔内乾燥症、放射線治療による唾液分泌減少時の口腔乾燥 放射性口内炎、化学療法による口内炎の疼痛、咽頭炎による嚥下痛いに使う。食事の口内痛は毎食前(直前)に含嗽する。1日20mLを口腔内に含みゆっくり口腔内でぐちゃぐちゃ含嗽を2分間行う。
非ステロイド系抗炎症薬(消炎鎮痛シロップなど) 放射線性口内炎、化学療法による口内炎の口腔粘膜の痛み、咽頭炎による嚥下痛 口内炎が強く、食事の際の粘膜疼痛、嚥下時痛に有効。食事の15~30分前に服用、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物・グリセリン・リドカイン塩酸塩の含嗽水と併用するとよい。

※注意:シスプラチンを使うレジメ(FP-R)では、腎機能障害のリスクが増大するのでアセトアミノフェンに変更する(1,000mg分3、1日)。

ジメルイソプロピルアズレン(300g中 0.1g含有の軟膏剤)150mgとリドカイン塩酸塩(1mL中20mgのゼリー剤)1本30mLを混合した軟膏剤 口唇部、類粘膜部の放射線、化学療法時の粘膜炎 口唇、舌等の口腔粘膜炎患者に直接塗布する。効果持続時間は10分から15分と短い。口内炎が限局し、局所的に使いたい場合に有効。

参考:重篤副作用疾患別対応マニュアル、抗がん剤による口内炎(厚生労働省、平成21年5月)

感染症

〈本剤の投与にあたって〉

  • 本剤は免疫抑制作用を有するため、易感染性、日和見感染、感染症増悪のリスクが示唆されます。

  • 本剤投与に先立って感染症に罹患していないかを確認してください。

    ◎肝炎ウイルスについては感染又は既往の有無についても確認してください。

    ◎結核等の感染又は既往の有無についても確認してください。

  • 詳細は、アフィニトール®の投与を適切かつ安全におこなっていただくために、アフィニトール®適正使用ガイドや各種資材を用意していますので、そちらをご覧ください。

〈感染症への対策〉

  • 本剤投与開始後に、感染症が認められた場合には、アフィニトール®適正使用ガイドの「減量・休薬基準/治療指針」の項を参考に休薬又は減量するなど適切な処置をおこなってください。

  • 侵襲性の全身性真菌感染と診断された場合、直ちに本剤の投与を中止し、適切な抗真菌剤を投与してください。この場合は、本剤の投与は再開しないでください。

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アフィニトール®の特に注意すべき副作用とその対策

間質性肺疾患(肺臓炎、間質性肺炎、肺浸潤等)

〈本剤の投与にあたって〉

  • 本剤の投与により、間質性肺炎をはじめとする間質性肺疾患が現れることがあります。重症度は症例により異なり、未回復のまま死亡に至った例が報告されています。

  • 臨床症状としては、咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められていますが、画像上の異常所見のみで臨床症状が認められない場合もあります。

  • 肺に間質性陰影を認める患者は、肺臓炎、間質性肺炎、肺浸潤等の間質性肺疾患が発症、重症化するおそれがあるため、本剤を慎重に投与してください。

  • 本剤投与開始前は、胸部CT検査を実施し、咳嗽、呼吸困難、発熱、倦怠感等の臨床症状の有無と併せて、投与開始の可否を慎重に判断してください。

  • アフィニトール®の投与を適切かつ安全におこなっていただくために、アフィニトール®適正用ガイドや各種資材を用意していますので、詳細はそちらをご覧ください。

〈本剤の投与中の注意点〉

  • 本剤投与中は、新規又は悪化した呼吸器系の症状が認められた場合、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導してください。

  • 本剤投与開始後は、定期的に胸部CT検査を実施し、肺の異常所見の有無を慎重に観察してください。また、臨床症状についても観察を十分におこなってください。

  • 小児に対する胸部CT検査実施に際しては、診断上の有益性と被曝による不利益を考慮してください。

〈診断指針〉

  • 臨床症状が認められた場合には、異常所見の有無を問わず〈臨床所見に基づくフローチャート〉を参考に診断・治療してください。

  • 画像上の異常所見が認められるものの、臨床症状が認められない場合には、〈画像所見に基づくフローチャート〉を参考に診断・治療してください。

  • 適切な治療をおこなうために、アフィニトール®適正使用ガイドの「間質性肺疾患と鑑別すべき疾患」の項を参考に、必要に応じて追加の検査を検討・実施し、感染症や原疾患(腫瘍)等に起因する症状と鑑別してください。

  • 本剤は免疫抑制作用を有するため、特に感染性の肺炎(ニューモシスティスジロヴェシ肺炎等)については注意して鑑別してください。

図 間質性肺疾患の診断指針

間質性肺疾患の診断指針

<臨床所見に基づくフローチャート> <画像所見に基づくフローチャート>
咳嗽(特に乾性咳嗽)、呼吸困難、発熱等の臨床症状がある。 画像に異常所見が認められる。
胸部CT検査による評価
呼吸器専門医に相談してください。
呼吸器専門医に相談してください。
鑑別診断のため、呼吸器専門医と以下の検査を検討・実施してください。
・SpO2、SaO2
・HRCTによる画像評価
・血液検査(血算、血液像等)
・KL-6、SP-D等
・β-Dグルカン
サイトメガロウイルス抗原
・細菌塗抹・培養・DNA検査
・気管支鏡検査
・肺機能検査:肺活量、肺拡散能力(DLco)
咳嗽(特に乾性咳嗽)、呼吸困難、発熱等の臨床症状について注意深く観察してください。
間質性肺疾患の診断 臨床症状が認められた場合には、<臨床所見に基づくフローチャート>にしたがって診断してください。
間質性肺疾患の治療へ
呼吸器専門医と相談しながら、診断・治療を進めてください。
感染症と診断された場合にはアフィニトール®適正使用ガイドの感染症の項を確認してください。

※小児の場合には、小児の間質性肺疾患の診断および治療が可能な医師と相談してください。

〈間質性肺疾患への対策〉

  • 異常が認められた場合には、アフィニトール®適正使用ガイドの「診断指針」の項を参考に必要に応じて肺機能検査及び追加の画像検査をおこなってください。また、「減量・休薬基準/治療指針」の項を参考に休薬又は減量するなど適切な処置をおこなってください。

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