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※アフィニトールの結節性硬化症における効能又は効果は「結節性硬化症」です。

心病変(心横紋筋腫)

心病変の症状と発現時期

結節性硬化症の心病変として、結節性硬化症患者の50%に心横紋筋腫が認められ、10歳未満の主な死因とされています1)図1)。心横紋筋腫には散発性のものもありますが、約80~95%が結節性硬化症に合併するものと報告されています。発現時期は胎児期または早期乳児期で、そのほとんどが3歳くらいまでの幼児期に自然退縮します2)3)図2、図3)。
大部分が無症状ですが、①腫瘍が心腔内に突出して血液の流れを遮断する場合、②心筋内の腫瘍が心筋の収縮を障害する場合、③腫瘍が刺激伝導系を障害する場合には、心筋肥大、うっ血性心不全、不整脈、Wolff-Parkinson-White syndromeなどの症状が生じ、重篤な場合には手術が必要となります。通常は多発性で、左心室に多く認められます。

図1 心横紋筋腫の死亡年齢
図2 心横紋筋腫の発現時期
図3 年齢期ごとの心横紋筋腫の発現率

診断・検査・治療

心横紋筋腫は、結節性硬化症の診断基準に用いられる修正Gomez基準の大症状(結節性硬化症に特異性が高い症状)の一つに挙げられています4)
心横紋筋腫の疑いがある場合や小児の確定診断には心エコー検査が適用され、乳児に発見された心横紋筋腫のほとんどが、最終的に結節性硬化症と診断されます。最近では検査技術の進歩に伴い、胎児超音波検査によって発見されることも増えています。また、初回診断時や心筋内の伝導系障害が疑われる不整脈がある場合は心電図検査(ECG)を実施します。

心横紋筋腫

写真 心横紋筋腫 心エコー図1
写真 心横紋筋腫 心エコー図2

ノバルティス ファーマ社内資料
※異なる症例の写真です。

日本皮膚科学会の「結節性硬化症の診断基準および治療ガイドライン」では、心横紋筋腫の治療として下記が推奨されています5)

●無症状の場合:年1回の心エコー検査による腫瘍縮小*1のフォロー
●不整脈*2が認められる場合:心電図検査(ECG)によるフォロー
●重篤な症状*3がある場合:外科手術

*1:加齢とともに縮小消退
*2:洞性頻脈、心室性頻脈、完全ブロック、異所性リズムなど、心筋内の腫瘍による伝導系の障害によると想定される不整脈
*3:心筋肥大、うっ血性心不全、不整脈、Wolff-Parkinson-white syndromeなどの症状を呈し、それが重篤な場合

日本人結節性硬化症患者における心横紋筋腫の発現頻度

日本人結節性硬化症患者106人(男性 45人、女性 61人)に心エコー検査を行った疫学調査6)では、49人(46%)に心横紋筋腫が認められました。心横紋筋腫は10歳未満の患者の半数に認められ、最も頻度が高い年齢期は男女ともに10~19歳で、それ以降、年齢を経るとともに発現頻度は低下しました(図4)。

図4 男女別・年齢期別の心横紋筋腫の発現頻度

参考文献
1) Curatolo P, et al. Lancet 2008; 372: 657-668
2) Umeoka S, et al. Radiographics 2008; 28: e32
3) Shepherd CW, et al. Mayo Clin Proc 1991; 66: 792-796
4) Roach ES, et al. J Child Neurol 1998; 13: 624-628
5) 結節性硬化症の診断基準・治療ガイドライン作成委員会; 金田眞理, 他. 日皮会誌 2008; 118: 1667-1676
6) Wataya-Kaneda M, et al. PLoS ONE 2013; 8: e63910

監修:鳥取大学名誉教授 大野耕策 先生

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